御岳山噴火から10年
長野・岐阜両県にまたがる御嶽山(3,067m)の噴火で、登山者で死者58人と不明者5人を出す大災害が発生してはや10年が経ちました。
紅葉真っ盛りの9月末、週末の土曜日でかつ晴天、昼食時間の山頂付近での大噴火は、人が集まるのを狙い撃ったとも思えるほどでした。
登頂の充実感の中、雄大な景色を眺めながらお弁当を広げていた人がかなりいたでしょう。
誰を怨むこともできない自然災害に対し、「神様はむごい仕打ちをなさる」これが実感でした。
噴火の前年(2013年)の7月末、但馬山友会の遠征登山で日本百名山でもある御嶽山に登りました。
夜行バスで但馬を出て、朝7時には田の原登山口から登り始め、山頂についたのが正午前でした。
頑張って登り、独立峰らしい雄大な景色を楽しみながら弁当を食べたのと、近くから噴煙が上がっていて改めて活火山だと感じたのを覚えています。
御嶽山山頂と二の池、摩利支天岳、右奧に雲がかかった乗鞍岳
「信仰の山」らしく途中のあちこちに霊神碑(仏像や石碑)が建立され、王滝口と黒沢口の両登山道には2万基超と聞きびっくり。
二の池付近の霊神碑、登拝者の「御山は快晴 散華散華六根清浄」
「花の山」としても名高く、登りでは名の由来となったオンタデ、キバナシャクナゲ、モミジカラマツ、ゴゼンタチバナ、オオカサモチ、ツガザクラ、イワオトギリに、山頂付近ではミヤマダイコンソウ、アオノツガザクラ、チングルマ、イワツメグサ、イワギキョウ、下りの樹林帯ではツマトリソウ・マイズルソウ、イワギキョウ、ギンリョウソウ、ヒメウメバチソウに出合うことができました。
ゴゼンタチバナとツマトリソウ
2013年「伊佐屋三木のblog1」の記事 ↓ それぞれクリックして当時の様子をご覧ください!
・「木曽御岳紀行Ⅰ」
・「木曽御岳紀行Ⅱ」
・「木曽御岳紀行Ⅲ」
その後さまざまな防災対策がなされ、火口周辺の立ち入り禁止区域以外は楽しめるようになったと聞きます。
楽しかった山行を思い出しつつ、犠牲者を悼むとともに、悲劇が再び起こることがないことを祈ります。