映画「野火」特別上映会
閉鎖されていた豊岡劇場が改装を終え復活して約半年、大岡昇平原作の「野火」の特別上映会に嫁さんと二人で参加してきました。
大岡昇平の原作は「レイテ戦記」とともに読んだことはありましたが、迫力ある映像を通じてのリアル感と戦争の恐ろしさをあらためて感じさせられました。
太平洋戦争末期、フィリピン・レイテ島が舞台で、日本軍の敗戦が色濃くなった時期、主人公田村は肺病のために部隊を追われ、野戦病院からは食糧不足のために入院を拒否されます。
ジャングルの中をさまよい病や飢え・死の恐怖で極限状態に追い込まれた人間の姿を描いています。
映画「野火」オフィシャルサイト → http://nobi-movie.com/
塚本監督の言葉 → 「nobi-message.pdf」をダウンロード
最初の挨拶で塚本晋也監督が「野火の映画化を考えたのが20年前、時代が戦争に向かっている今、作らなければと考えた」と仰っていました。
まさに同感です。
映画の内容から配給会社経由は難しいと考え、自主上映にして監督自身が全国の映画館を回っているそうです。
「野火の燃えひろがる原野を彷徨う田村は、極度の飢えに襲われ、自分の血を吸った蛭まで食べたあげく、友軍の屍体に目を向ける……」
映画を通じてあらためて戦争の恐ろしさと人間の業の深さを考えさせられます。
豊岡柳まつりの花火が予定される2日の夕方、比較的高い年齢層を中心に70人の観客でしたが、決して忘れることができない映画の一つとなりました.。
映画「野火」は豊岡劇場にて8月15日から9月4日まで一般上映されます。
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コメント
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新聞に出てましたね。
そういえば今度の日曜日は長崎原爆記念日です。
いろんな意味で時代の足跡を考えるときですね。
投稿: 栄治 | 2015年8月 5日 (水) 07時25分