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2017年5月19日 (金)

2017 我が家のさなぼり

当地では田植えは20日前後に集中します。

早植えして稲が盛夏の高温期に実ると、不良米が出やすいとJAが苗の出荷時期を調整しているそうです。
伊佐屋屋敷裏の田圃の田植が終わりました。
専業農家のSさんが5条植の田植機を使って、30分で完了です。
20170519_143211 20170519_143453
面積も10a足らずで、耕耘・代掻き・田植・稲刈りと機械仕事はすべて願いして、水の管理・除草・施肥は私の担当です。
 
広辞苑では「さなぶり(早上り)」で、田植えを終えた祝いと書いてあります。
香美町当たりでは、「シロメテ」と呼ぶようですが、中国地方では「シロミテ」と呼びます。
シロつまり田が苗でミテる(いっぱいになる)の意味でしょうね。
 
いまは4条・5条植の田植機であっという間の仕事ですが、昔は田植え時期になると美方郡から泊まりがけで早乙女さんが来て、田植えをした記録があります。
田植え前の苗代、耕耘、畦塗り、代掻きも大仕事で、家族、親戚そうがかりでした。
当時私の担当は、畦から苗を投げ入れたり、植える目印となる「田植縄」を持つ役でした。
 
手辺(府市場)出身の菅村駅一氏の「匂うふるさと」に、さなぼり芝居の記述があります。
『さなぼり間近になると、村はずれや空き地にのぼり旗が何本もたち、手辺の川原に小屋がけされ、歌舞伎や狂言興行され、重箱に詰めた握りや煮しめを持った村人で立ち見席
まで一杯だった』と様子が書かれています。
 
いずれも、田植えという重大行事が終了した喜びと感謝を表し、ご馳走を食べ慰労しあう大イベントでした。
この地方でもとっくにさなぼりの習わしも消え、その言葉や意味さえも危うくなってきました。
いつも思い出すのは、21年前に亡くなった父が晩年に残した「さなぼりは我が代までとビール抜く」という句です。
これから稲刈りまでの4ヶ月間、屋敷裏の田圃で稲が育っていく様子が見られます。
 
 

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当方荒川区もその名残で
6月4日に懇親会があります。
以前はさなぼり講でした。

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