悪徳商人越後屋と悪代官
時代劇によくあるやりとりです。
夜に悪代官の屋敷で密談した際に、悪徳商人から菓子に見せかけ小判を敷き詰めた箱を渡したとき、「越後屋、お主も悪よのう」、「お代官様に比べたら、手前などまだまだで…」。
破格の安値で国有地を払い下げたことに端を発した森友学園問題はこの図式を思い出させます。
もちろん主役は籠池理事長と安倍晋三夫妻、二人の共通項は「日本会議」です。
日本会議とは、先の戦争は侵略でなく、「アジア解放」の「正義の戦争」だったと美化する歴史観に立ち、「自主憲法制定」、「天皇元首化」のほか、国民に「国防の義務」を課すべきだなどの主張を展開する右派組織で、自民党を中心とする国会議員、地方議員も懇談会・連盟として関わっています。
また、大日本帝国憲法とともに滅私奉公を求め国民総動員体制に駆り立てた「教育勅語」も評価する立場です。
子どもに教育勅語を朗唱させ、さらなる「愛国教育」を進める越後屋と、憲法を変え「親米強国」を取り戻そうとする代官を取り持ったのは、安倍昭恵夫人であることは誰が見ても明らかです。
そんな悪代官の「意向」を「忖度」して動いたのが金庫番の財務省役人と国交省役人、それに協力したのが地方役人の大阪府教育庁など役者が絡んでの大芝居でした。
可愛そう?なのが、「教育に対する熱意は素晴らしい」とおだてられ、援護を信じて舞い上がってやりたい放題をした越後屋主人たる森友学園籠池理事長でした。
悪事が露見するや、お代官さまや役人からそっぽを向かれ、事業も破産状態になったのは自業自得です。
やはり悪知恵にたけ、権力を駆使する「お代官様に比べたら、まだまだ」でした。
通常代官は、領主に代わって領地の事務を司る者でさほどの大物ではありませんが、今回は日本国を預かる将軍さまとその御台所であるという大問題です。
野党やマスコミの追求も与党と役人の隠蔽と居直りで、未だに真相究明にはいたりません。
時代も進み代官側も学習を重ね、証拠を残さず口裏合わせも上手になり、尻尾を摑ませないようになりました。
「勧善懲悪」は時代劇の基本で、悪を懲らしめる黄門さまは現代にはおわしません。
天罰も期待できないし、ここは国民が双方を懲らしめてやるしかありません。
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コメント
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この騒動については。。。
忖度という言葉だけがあたまに残りました。。。(笑)
投稿: 栄治 | 2017年5月16日 (火) 07時46分
森友騒動を見ていると、籠池のオッサンがまだマシに見えるのが不思議です。
出来の悪い三文オペラを見ているようです。
配役
極悪:アベ
フツーの悪:アソウ、マツイ、ザイムショウ
チョイ悪:コッコウショウ
右翼呆け:カゴイケ
天然:マダム
投稿: 吉田公一 | 2017年5月17日 (水) 16時27分
こんな意見を言い合ってたら、いま強行しようとしている共謀罪が成立すれば捕まるかも・・・・。
テロ・ミサイルを口実に、国民にも恐ろしい世の中になりつつあります。
投稿: izayamiki | 2017年5月18日 (木) 11時27分