1日から奈良東大寺二月堂で「修二会」が始まり、一斉に新聞報道されました。
14日まで続き、12日に行われる「お水取り」が有名です。
今年で1267回を数える希有な伝統行事なのと、これが終わると春が到来することからも親しまれています。
昨年の東大寺二月堂の「
修二会」に参拝したので、関連行事である
若狭神宮寺の「お水送り」に参加してきました。
神宮寺参拝口 本堂と境内広場
神事は11時から下根来八幡宮で営まれる「山八神事」から始まりますが、18時からの「修二会」に合わせて参拝者が続々本堂前の広場に集まります。
護摩横の中松明 山伏姿の行者や白装束の僧侶が上堂
修二会の始まり 達陀の(だったん)の行
御香水を手に下堂 護摩焚き・祈祷
大護摩に火が移され護摩焚きと祈祷へと続きます。
最後に大松明、中松明へ点火して、次に3千人といわれる手松明を持った参拝者に移されます。
約2km離れた鵜の瀬まで「御香水」を護りながら松明の列が、延々と続く様子はまさに幻想的です。
大松明へ 手松明へ
延々と続くたいまつ行列 遠敷川 鵜の瀬
1日の爆弾低気圧による強風下なら縮小か中止となったでしょうが、2日は午後から晴れで、満天の星空にひときわ輝くオリオンと満月が厳かな神事を見守っているようでした。
中松明が入瀬 鳥居越しに満月
大松明、中松明に続き、手松明を持った参拝者の行列が遠敷川(おにゅうがわ)鵜の瀬に到着すると、護摩壇に移され祈祷が始まります。
参拝者で大混雑 鵜の瀬の淵
護摩焚き・祈祷
21時前に護摩・祈祷が終わると対岸に移動し、ホラ貝の音と読経が響く中で、住職が剣で邪気を祓い、送水文を読み上げ、御香水を遠敷川に注ぎ入れます。
対岸へ移動 水送り(御香水を遠敷川へ)
御香水は10日後の12日、奈良東大寺の若狭井で汲み上げられます。
有名な「お水取り」と較べて、名は知っていても意外と知られていない行事ですが、近年ツアー参加者も多く、平日にもかかわらず数千人を超えているようです。
聞けば今日は神宮寺、明日は東大寺と神事を掛け持ちしたツアーもあるようです。
「若狭と奈良との縁は?」「遠敷川が流れるのは日本海小浜湾、なんで大和の奈良へ?」
「当地の伝承では、ある年、奈良市の東大寺二月堂の修二会で神名帳を読んで全国の神を招いたが、遠敷明神は漁で忙しかったため遅刻してしまった。そのお詫びとして、遠敷明神は二月堂の本尊である十一面観音にお供えの閼伽水を送ると約束したという。
白石から下った所にある鵜ノ瀬と呼ばれる淵は、二月堂の若狭井に通じているとされている」(森林の水PR館 小浜市神宮寺)
千早振る神代の昔、神力・法力は常人の想像を超えているのです。
友人2人を誘って片道2時間半で竜前臨時駐車に到着し、先に若狭一宮である若狭彦神社と若狭姫神社にもお参りしました。
平日なのでお参りの大半がリタイヤ組と見受けられました。
歳を重ねると神仏に手を合わせるようになるのは同じです。