2018 大庄屋 中和住宅一般公開
2014年から続けられている出石町三木(みつぎ)にある中和住宅が一般公開されました。
中和家は出石藩の大庄屋として、周辺の村を束ね、藩の窓口として藩政を補佐する役割を果たしていました。
屋敷は「18世紀前期に建てられたと推定され、但馬地域における最古級の大型民家」とされます。
その主屋と庭園は2012年に豊岡市に寄贈され、主屋は国登録有形文化財に、庭園は豊岡市指定名勝に指定されています。
昭和初期に養蚕をするため、瓦屋根に替えたり、換気用の「抜気」も設けられています。
そういえば伊佐屋の旧屋も商家の二階を改造して、蚕を飼っていて「抜気」がありました。
中の間と奧の間を仕切る襖絵(鹿と天橋立)
貴人用玄関
床の間 板の間の飾り棚(延安:小林礫川書)
携行用酒燗器 遊山弁当箱一式
天秤と分銅 仙石家家紋入り食籠
「永楽通宝」は「無」とともに仙石家の家紋であり、藩主の鷹狩りの際の宿となっていたことから、遊山の道具やなど拝領したと伝えられています。
出石町内にある「出石資料館」の土蔵の二階にも中和家の所蔵品が展示されています。
出石資料館 資料館土蔵二階の展示室
市指定文化財の庭
庭園は傾斜を利用した築山、枯滝を組み鶴と亀と蓬莱島が備わっていると書かれています。
主木の一つ、ドウダンツツジが盛りを過ぎているのが残念でした。
もう半月早い公開を望みます。
お隣の龍谷寺とツバキ
お隣の龍谷寺さんの移転のとき寺領を寄進して大壇越として尽くしたとのこと。
中和家はもとの姓を中尾といい、5代目のとき分家との間にもめ事が起き、時の宗鏡寺一道宗等禅師の仲介で円満解決して、中和に改姓したことが軸物に残っているそうです。
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