シカの駆除
昼ご飯の後、近くに住む薫製仲間から電話。
「シカ肉いらん?」。「いるいる。もらうで!」。「ほな14時頃家へおいで」
彼は山の近くに住み、猟師さんと懇意なので、今までも時々もらっています。
一昨年などは、「留守だったから玄関に置いといたで」と聞いて、帰ってみると肥料袋にニョキッと足が出たもも肉が置かれていたこともありました。
14時前に家へ行ってみると軽トラで近くの山に案内され、なんとくくりワナにかかった3歳くらいの雄シカがいました。
まもなくプロがきて、罠にかかったシカの写真を撮ったあと、一発で脇の下心臓付近を撃ちほぼ即死です。
解体にかかる前に、死んだシカにスプレーで狩猟の許可番号を書いて、A4大の書類と一緒に自分も入れて写真撮影します。
駆除の証拠として尻尾の先をちょん切って保管しています。
この写真2枚と尻尾をつけて申請すると、補助金が支給されるようです。
その後、背中から切り開いてまず背骨の両横についている背肉を切り取ります。
次に脚から太ももを根元で切断し胴体と切り離します。
30分ほどで背肉2本ともも肉2本、合わせて10kgをいただきました。
半切りした背肉 もも肉
山が近いこの地域の田や畑はシカが増えて大きな被害を蒙っています。
柵や網で囲っても大雨による増水で壊れ、補修を怠るとシカやイノシシが侵入してきます。
雑草・虫・病気とたたかい作物を育てる自体も大変な作業であるのに、大きくなった頃に獣に食べられるのは情けないことです。
また、農業だけでなく、希少な植物を食べてしまったり、森に生える植物のほとんどを食べてしまうことで、嫌鹿植物のみがはびこって生物多様性を損ないます。
さらに、森林の持つ水源を育む機能を損ない、崖崩れを生み土砂災害にも繋がります。
生き物を殺すことは可愛そうなことですが、山の恵みとして肉を利用することで、無益な殺生となりません。
シカを駆除する意味を考えながら、感謝して美味しくいただくことにします。
« 神鍋高原スノーシュウオーク | トップページ | 種子は地域の財産(たから) »
「家庭菜園・農業・食べ物」カテゴリの記事
- 2024 家庭菜園豆類の出来は?(2024.09.19)
- 2024 不作の年(2024.09.07)
- 2024 伊佐屋菜園(B)お盆編(2024.08.14)
- 2024 伊佐屋菜園(A)お盆編(2024.08.14)
- 2024 伊佐屋菜園(B) 梅雨明け(2024.07.22)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
以前、隣町のウオーキングイベントに参加したとき、ご褒美に鹿肉をご馳走になりました。臭みはなく、さっぱりした感じでおいしくいただきました。鹿の害は年々ひどくなり困ったことですが、鹿が増えた原因は猟師の減少だそうですね。ここを何とかしないと根本的な解決に至らないのではと危惧します。それはともあれ、絶命、解体を目にした後では私には到底食べられそうにありません。伊佐屋の食い意地には尊敬しますが、太りすぎにご用心。
投稿: 吉田公一 | 2019年2月 2日 (土) 21時32分
次のステップで、包丁による捌きまで求められないか心配しています。
人は野菜には罪を感じませんが、魚・鳥・獣になると・・・。
「殺生」「精進」の意味を考えさせられます。
シカ肉は脂がなくヘルシーなのです。
投稿: izayamiki | 2019年2月 3日 (日) 19時57分