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2020年7月12日 (日)

府市場七地蔵めぐり(三)薬師堂南

府市場村の西部を手辺(てへん)、東部を国府市場(こうのいちば)と呼んでいます。
明治から昭和にかけて祭礼の屋台やだんじりなどはそれぞれが所有していました。
仏様も手辺に観音堂、国府市場に薬師堂が置かれ、前述のように昭和十四年、浜田さくさんによって土地と堂が寄進されています。

<薬師堂南>
・立像   6体、身丈(頭丈)35~39cm、総丈63cm~67cm、
      右から合掌、両手で宝珠、平成仏は宝珠と錫杖、両手で錫杖、両手で宝珠、
      最後に右手宝珠と左手数珠、
・正面刻銘 延命地蔵尊
・造立時期 寛政五丑七月吉日(1793年=江戸後期)
・願主   當(当)村  仁左衛門
・再建移転 平成五年八月
      太平洋戦争、国府市場戦没者六人の供養像を加え六体となった。

身丈約一尺、総丈約二尺で、すべて立像ですが、持物がそれぞれ異なっています。
以前は少し東側にあったものを、薬師堂改築(方向移転)によって西に移動し現在地となりました。

薬師堂南地蔵堂 & 六地蔵尊
P7110062 P7090026

寛政五年の地蔵尊 & 平成五年安置の地蔵尊
P7070049  P7070050
刻字がある中で一番古いのは、観音堂横の地蔵(寛政四年)の翌年に、同じく府市場村の仁左衛門さんによって寄進されています。
平成仏は、輪光背を背に左手に宝珠、右手に錫杖のスタンダードスタイルです。

合掌 & 両手で宝珠
P7090027 P7090028  

両手で錫杖 & 左手宝珠・右手に数珠
P7090031  P7090034

薬師堂北の十二体のお地蔵さま & 浜田さくさん寄進碑
P7090036  P7110059_20200711114601  
平成五年に改築したとき、一体増やして六地蔵としたのは、仏教でいうところの「六道」(衆生が業によって生死を繰り返す六つの世界)、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道 に現れて救うという地蔵信仰に基づいたものでしょう。

以前からあったであろう破損したお地蔵さまは、薬師堂北側に十二体が集められています。

 

 

 

   

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