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2020年10月15日 (木)

議論のすりかえ、居直り

学術会議会員の任命で、6人を拒否したことが問題となっています。
菅総理は「総合的俯瞰的観点で」と訳がわからない答弁でごまかし、内閣府も「人事のことは言えない」と説明を拒否しています。
それどころか問題をすりかえ、内閣として行政改革の対象としたり、自民党が作業チームを作って「在り方」の検討までを始めました。

かって学術会議は、「軍事的安全保障研究に関する声明」を出して、大学学術機関が軍事安全研究に参加することに反対を表明しました。

日本学術会議が1949年に創設され、1950年に「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」旨の声明を、また1967年には同じ文言を含む「軍事目的のための科学研究を行わない声明」を発した背景には、科学者コミュニティの戦争協力への反省と、再び同様の事態が生じることへの懸念があった。近年、再び学術と軍事が接近しつつある中、われわれは、大学等の研究機関における軍事的安全保障研究、すなわち、軍事的な手段による国家の安全保障にかかわる研究が、学問の自由及び学術の健全な発展と緊張関係にあることをここに確認し、上記2つの声明を継承する。・・・・・(2017年3月24日 前半部分)

また、会員の中に、「集団的自衛権の解釈変更」「米軍基地の辺野古への移転」「秘密保護法」「安保関連法」に反対を表明する者が続きました。

菅内閣と自民党は、政権や政策に異を唱えるも者に圧力をかけ、政権に協力させることを狙って、敢えて「学問の自由」という虎の尾を踏みつけたのです。

学術会議に限らず国や公共の組織の見直しは行なわれるべきです。
見直すとしても、まず組織全体で自己解決の方向を見つけ出すのを待つのが筋です。
それを自分たちの企みや失敗に居直り、この際政府や自民党に批判的な学者を脅し、閉め出そうとしてます。

安倍から菅へ、「リニュアール」とは名ばかりで、「なんも変わっとらんがね」。
7年超に渡って続いた安倍政治の「富国強兵」「弱肉強食」路線を支えた菅官房長官と麻生財務大臣、二人が中心となる新内閣に期待できるはずはありませんね。



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