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5月2回目の例会はホームグラウンドに帰って、初夏の神鍋高原を観察しました。
前夜の雨で、朝は曇り昼頃から晴れの予報のはずが、しびしびと小雨が降り続きます。
雨の観察も慣れたもので、長靴履いて傘を差しながら初夏の野草たちを観察しました。
里に降りてから聞くと、朝から雨は上がったと聞いて、神鍋高原との違いを感じます。
もっとも、この違いが豊かな神鍋高原の自然と多様な植生を育んでいるのでしょう。
ヤマツツジ & ヤマボウシ
ウツギ & サルトリイバラ(里では葉を柏餅に代用)
ヤマアジサイ & エゴ
ヤブレガサ(蕾) & ヒメハギ
観察風景 & ホオジロ
キンラン & エビネ
神鍋高原:正面は大岡山
この日の観察の詳細は → 神鍋山野草を愛でる会公式ブログ ← クリックしてご覧ください
田植えが終わりました。西側の「伊佐屋多目的広場」から大岡山の山頂に沈む夕日が、田圃の水面にシンクロして見事です。
田植えが終わった伊佐屋田圃越しに大岡山663m山頂に沈む夕陽
あと1ヶ月強で夏至です。夕日は大岡山の右肩に沈み、その後は蘇武岳に向かって戻って、秋分に蘇武岳と金山の間の真西に沈みます。
その後はさらに妙見山に向かい、冬至は妙見山の左肩に沈みます。蘇武岳を中心に南北に15度、妙見山と大岡山までの30度の往復が一年です。長く住んでいてやっと気づきました。特に春秋の彼岸は真西の蘇武岳近辺に沈みます。
仏教では「太陽の軌跡を人生になぞらえ、朝日が昇る東の方向に命の誕生をみて薬師瑠璃光如来に救っていただき 、夕日が沈む西の方向に命が終わる死を感じて、阿弥陀如来に迎えていただき、西方浄土に旅立つとされます」
数年前の父の日に送ってもらったアウトドア椅子を出して、ビール片手にのんびり黄昏れるのが常になりました。
5月第2週は、神鍋を出て城崎町へのお出かけ例会で18人が集まりました。
整備された東山公園のほか桃島池に流れ込む桃島川近辺の湿地や渓谷を観察しました。
2日前の大雨のあとの晴天となり、絶好の観察日和でした。集合は菊屋島運動場 & 電柱にコウノトリが巣作り
東山公園展望台から円山川流域や城崎温泉市街地がまるまる見渡せます。
新城崎大橋が工事中で桃島バイパスの計画もあり、さらに近畿自動車道の豊岡北~城崎温泉への延伸も検討されていて、今後一気に景観が変るかも知れません。
新城崎大橋 & 楽々浦湾・戸島湿地
城崎温泉市街地 & 大師山・来日岳
ミヤマナルコユリ & ササユリ(蕾)
ホウの花 & カクレミノの葉(左からグー・チョキ・パー)
大谿川のヤナギ & 小魚を追うカワウ
東山公園から温泉街に下り、桃島方向に向かい桃島川添いを遡っていきます
こちらは一気に人里から離れ、シカ・イノシシ柵に囲まれた田畑が目立ちます。
下流域の一部の田は代掻きが実施されていますが、狭くて棚田状態で手間がかかり、耕作放棄地が増えつつあることがわかります。
水路の確保や獣柵の設置・管理など大変な作業をしながら先祖伝来の田畑を守っているのです。
近くの方にお話をお聞きすると、「年寄りばかりが残っていて、いつまで続くかわからんよ」と笑っていました。
桃島神社で昼食して午後は、桃島川添いの渓谷をどんどん遡って行きます。
菊屋島離農の碑(桃島神社境内)
何度かの洪水被害に、国は桃島地区に堤防をつくり、円山川にそそぐ大硲川に水門をつくるよう、計画しました。この堤防ができると桃島地区の川側にある菊屋島地区の田畑が「川」の中になってしまい、人々が苦労してつくってきた田畑がなくなります。
この田畑をもっている人たちは、堤防を円山川の川岸ギリギリのところにつくるよう、計画を変えて欲しいと大反対したので、なかなか工事ができませんでした。
けっきょく計画から8年後に、菊屋島地区の田畑を国が買い取ることになり、人々は田畑を手放しました。(国交省HPより)
碑文に「・・弱きもの汝の名は農民なり・・」と、離農を余儀なくされた経緯と、先祖伝来の田畑を放さざるを得なかった農民の怒りと嘆きが記されています。
この日の観察の詳細は、 「神鍋山野草を愛でる会公式ブログ」をクリックしてご覧ください。
勘違いしていました。5月2日は足環の装着の他に、3羽のヒナの救護が目的だったのです。
もう巣塔にはヒナは居ません。どおりで親鳥が巣を空けるはずです。
市民レンジャーさんの記録でわかりました。
5月2日の作業 & 作業後の巣塔は空っぽ
保護され目隠しされた3羽のヒナ(市民レンジャーの目撃情報HPより)
カラスが頻繁に威嚇して巣塔に接近し、都度親鳥がクラッタリングで追い払います。
おまけに他のペアが巣塔を狙って接近を繰り返しています。その後も執拗に攻撃を繰り返して、親鳥が子育てをするどころではなくなり、ヒナの保護を決めたようです。
(目撃情報には、他のペアの1羽は00399とあり、なんと昨年山本巣塔から追い出させたメスのようです。新たなオスとともに、古巣の権利を主張しているのでしょうか?)
それが5月2日の作業の真相でした。
降ろされたときに見に行けばわかったことです。
急いでいたこともあり、確認を怠り勘違いをして申し訳ありませんでした。
GWの5連休を前にした2日、山本巣塔に大きな作業車が停まっていました。
孵化が確定し、少し早めですが生育が進んでの作業です。
6年前のように先ずヒナを地上に降ろしての作業でしょう。今回も大きなゴンドラで捕獲します。
20017年6月6日ブログ記事「足環装着」 ← クリックで確認出来ます。
高所作業車による身体測定や足環の装着
地上に降ろしてから、身体測定・採血・羽毛採取(性別判定)を実施し、最後に個体確認の印となる足環が装着されます。
親鳥は高所作業車の急襲?になすすべもなく、巣から飛び立って近くで見つめています。
作業後顔を見せずに怯えている?ヒナ & 両親が帰巣・安全確認
孵化したのが4月10日よりすこし前、見たところ順調に育っているようです。
性別などもコウノトリの郷公園から発表されます。
これから近くの水田には田植え準備の水が張られ、餌も豊富になる時期です。
6月には巣立ちして、我が家付近の田んぼで親鳥と餌を食べている様子が見られることでしょう。