ジュッテンニイイチ(再録)
今日は10月21日です。私にとって記憶に残っているのは、「ジュッテンニイイチ」の言葉の響きです。
「専守防衛」を投げ捨て、敵基地攻撃能力保有に舵を切った岸田内閣の大軍拡は始っています。
「学徒出陣」から80年を迎えたた今年、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ無差別報復攻撃など、戦争の種が尽きぬ今だからこそ歴史に学ぶことは大切です。
マイブログに何度か登場しましたが、思いを新たにするために、昨年の記事を再録します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「今日は何の日?」と、ラジオから聞こえてきます。私にとって印象的な二つを挙げておきます。
<国際反戦デー>
1966(昭和41)年に当時の日本労働組合総評議会(総評)はアメリカのベトナム戦争介入に反対する全国ストライキを計画し、この日を統一行動の日として、日本と世界の労働団体や平和団体に共闘を呼びかけました。
以後この日は、『国際反戦デー』と呼ばれ、大規模なデモや集会が繰り広げられ、世界各地でも行われました。
我々団塊世代で学生期(1966年~1970年)にベトナム戦争を見聞きしたものにとって、この日は「ジュッテンニイイチ」と呼び、特別な感慨があります。
戦争が終結したのが1975年。67年から70年までの学生時代、私だけでなくクラス仲間の多くが、10.21反戦デモに参加したものでした。
<学徒出陣>
またこの日、太平洋戦争が始まって2年後の昭和18年兵力不足を補うため、徴兵猶予されていた文科系の学生を在学途中で徴兵し、学徒出陣の壮行会を明治神宮外苑の陸上競技場で文部省主催で行い、2万数千人の学徒が雨の中を行進しました。
一方観客席では6万数千人の女学生が動員されこれを見送りました。雨が降りしきる中、競技場も観客席も雨具は使用していません。
この壮行会から敗戦までに出陣した学徒は、10万人とも言われています。
● 東条英機首相の訓辞「・・諸君が悠久の大義に生きる、ただ一つの道なのであります・・」
● 学生代表の答辞「・・挺身以て頑敵を撃滅せん。生等もとより生還を期せず・・」
『学徒出陣』 昭和18年 文部省映画(2-1) (6分23秒)
『学徒出陣』 昭和18年 文部省映画(2-2) (8分37秒)
<画面上左端の「←」ボタンでもとの記事に戻ります>
今年8月に揃ってお盆の里帰りをした娘1の家族、孫2君が高等部2年生になりました。
(爺 : 来年度末は受験だけど、文系理系のどっち?)
(孫2: 文系にしたよ)
(爺 : エッ!!文系なら、在学中でも戦争に動員されるぞ!理系に変更できないの?)
(孫2: もう無理!理科社会の選択科目を文系にしたから)
(爺 : ・・・・・・・・・・・)
ひと足早く入学する娘2の孫1ちゃんがスタンドで、娘1の孫2君の行進を見送るなんて。 冗談で済まないかも知れません。
8月8日放送のNHKスペシャル「そして、学徒は戦場へ」を見ました。埋もれていた資料と生き残った学生、それを観客席で見送った女子学生の心の動きが描かれていました。
むろん理系に進んでも戦争に関係なく生きられるわけではありません。
理学・工学・医学・薬学・農学が、人を殺し傷つけ、都市や生活を破壊することに使われました。
今やオールドリベラリストの仲間入りをした団塊世代ですが、「ジュッテンニイイチ」の心を忘れないようにしたいものです。
« 但馬山友会 レジェンド逝く | トップページ | 2023 晩秋の円山川鮎漁 »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 2024 沖縄戦「終結」の日に思う(2024.06.23)
- またまた「政治とカネ」(2023.12.24)
- ジュッテンニイイチ(再録)(2023.10.21)
- 2023 平和の詩(2023.06.24)
- ジュッテンニイイチ(2022.10.21)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント