酷暑が去り、秋雨前線が列島を覆った7日(金)、20時前に雷を伴う強い雨が降り出しました。
大の苦手の雷に激しく鳴いて避難場所のガレージに向かう途中、リードの金具が外れ、突然国道方向に走り去ってしまい、500m離れた池上交差点で飛び出し、乗用車かトラックにはねられた傷が原因でした。
降り続く雨の中、通りがかった女性が、事故に遭ったハルを見つけて、親切にも歩道に移動させ警察に連絡していただき、豊岡南署に一晩保護されていました。
探しても見つからず、翌朝問い合わせて保護されていたことを知り、引き取り後かかりつけの獣医に診察を受けたところ、片足は脱臼、もう一方は骨折、おまけに腰椎の損傷で重傷との診断でした。
手当は痛み止めと化膿止めの薬を飲ませることしかないようです。
傷の痛みは一週間で落ち着きましたが、両足と腰椎をやられているので、後ろ足で立つことはできず、便も尿も垂れ流し状態です。
事故でお尻付近に外傷もあり、腰が立たないことで周囲に褥瘡(じょくそう)ができ、排便時に痛みで鳴きます。
事故当初から、水や牛乳は少し飲むものの、食べ物は手を変え品を変えてもほとんど食べてくれません。
当然のことにみるみるうちに痩せて、寝ていることが増えてきました。
手当と言えば、傷口を消毒液で洗って、化膿止めや傷薬をつけて、最後にワセリンを塗ってやるくらいです。
垂れ流しで汚れた体は、水やお湯で汚れを落とし、乾いたタオルで拭いてやります。
気持ちがよいのか僅かに尻尾を振って応えます。
食べられないことも神経障害なのか、僅かな水や牛乳では衰弱するのがわかります。
可愛そうですが、親切な方のお陰で我が家に戻ったハルを、「 自然に看取る」のが飼い主としての努めと考えました。
事故前のハル 亡くなる前 眠るハル
昨日から水も口にせず、今日28日(金)は久しぶりによいお天気だったので、体を拭いて日向に出してやると、気持ちがよいのか、うとうとと寝ていました。
しばらくして苦しそうな鳴き声が止まらず、鳴き疲れては寝るの繰り返しでしたが、16時43分、落ちる西日を追うように息を引き取りました。
抱くとあまりに軽く、測ってみると6.5kgあった体重が5kgを割っていました。
病床があるガレージの車に泊まり込んだり、食べそうなものを作ったり、床を掃除したり、タオルや敷布を洗濯したり、夫婦とも初めて介護を体験しました。
「自然な看取り」を決めてちょうど3週間でしたが、これでハル自身も苦しまず、わが夫婦も楽にしてくれたと思うことにします。
リード金具の劣化を見落としたのは私の責任で悔いが残ります。
臆病な性格もあり、散歩以外に自分で外に出ることは一度もありませんでした。
雷におびえて暴れ、初めて遠くまで逃げ、事故に遭ったのもハルの持つ宿命かも知れません。
行年14歳、人間でいうと80歳を越え、目や鼻が衰え、突然バランスを崩しひっくり返るなど老化も出てきましたが、朝晩の散歩が楽しみでした。
粒と缶詰の両ドッグフードと食パンを混ぜたものが好物で、残すことはなく締めの牛乳を平らげて小屋に入るのが常でした。
犬とは言え14年一緒にいた家族が亡くなることは悲しいことで、これから折に触れ寂しさも増すことでしょう。
室内犬でもなく人とのけじめをつけていて、溺愛する質でもないので、「ペットロス」にはなりませんが、自分たちの歳を考えてもう飼うことはないでしょう。
臆病で人に懐かない犬でしたが、可愛がってくださった方々、心配していただいた方々にお礼申し上げます。
<死後の手続き>
①かかりつけ獣医さんへ連絡
②養父市市民課を経由して火葬手続き
(晋平の時は収骨しましたが、今回は収骨亡せずに体毛を埋めてやります)
③豊岡市日高振興局市民福祉課へ畜犬登録台帳抹消手続き