神鍋山野草

2025年6月10日 (火)

神鍋山 オオキンケイギクの駆除

5~7月にかけて豊岡市内の国道沿いに黄色の花が目立ちます。
たしか1994年(平成6
年)に開催された「たじまの祭典」に緑化植物として植えられたと記憶していますが、いまは空き地や家庭にまで進出しています。2006年(平成18年)に環境省特定外来生物に指定され、繁殖力の強さから既存の植物に悪影響を与えるので防除の必要があるとされています。

神鍋山周辺で「環境省特定外来生物オオキンケイギク」の除去作戦を雨の中行いました。記録では2015年から始めて11年目を迎えます。
梅雨入りし小雨が降る中、神鍋山野草を愛でる会から14人が参加、豊岡市日高地域振興局、西気地区区長会、神鍋観光協会、アドバンス株式会社の方々も加わって総勢30人を超える大部隊でした。人が多いかった分除去したオオキンケイギクは軽トラいっぱいありました。ビニール袋をしっかり縛って、軽トラに載せてこのまま豊岡市の焼却場で処理されます。

また先月の29日には豊岡市コウノトリ共生部の呼びかけで、植村直己冒険館向い道路法面の除去作業もおこなわれたそうです。幹線道路沿いで目立っていたので、気になっていました。

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○なぜ防除しなくてはいけないの?
 オオキンケイギクは、かつて緑化のために積極的に散布されていました。しかし、その繁殖力の強さのため、日本古来の植物の生息域を奪っており、河原に生息する稀少植物などを絶滅させる恐れを持っています。そのため環境省は平成18年2月に特定外来生物に指定しました。

○防除方法について
 オオキンケイギクは、花が枯れた後も根が地中に残り、翌年同じ場所に生えてきます。そのため、防除方法は根ごと抜き取りが必要です。また、防除は種子が実る前に行うと効果的です。抜き取った後ビニール袋に入れしっかり縛って市の燃えるゴミに出して
焼却します。

 

 

 

 

   

2025年4月22日 (火)

2025 神鍋山野草を愛でる会 春の神鍋高原

神鍋高原各所の雪解けが進み春の野草が顔を出し、木々の芽吹きが鮮やかな季節となりました。4月例会は春の神鍋高原を楽しみました。

イチリンソウ & 二リンソウ
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キクザキイチゲ & フデリンドウ
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キランソウ & カキドオシ
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チャルメルソウ & ヤマルリソウ
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スミレ & エンレイソウ
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シデの雄花 & ミヤマカタバミ
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イカリソウ & ウスギヨウラク
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ヤブコウジ & ショウジョウバカマ
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カンサイタンポポ & ウグイスカグラ
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レンギョウ & シャクナゲ
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ゴヨウアケビ & ミツマタ
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アツミカンアオイ花 & ヤマネコノメソウ
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シャガ & ヤマエンゴサク
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次回は5月13日(火)神鍋高原で野草も観察しながら増殖活動や希少種保護地の柵・網修理などを行います。






2025年4月 8日 (火)

2025 神鍋山野草を愛でる会 クリーン活動

会の基本方針、「神鍋の自然の恵みを愛おしみ、自然環境を保護する」実践として、例年行っている神鍋山周辺のクリーン活動を行いました。
ゲレンデ中心に落ちているごみ拾いですが、毎年続けていることとマナーの向上で、年々ごみの量が減っています。
合わせて雪解けが進み、野草たちの姿や木々の芽吹きも観察しました。
なお、予定されていた神鍋山噴火口の山焼きが急遽中止となりました。
6年ぶりの山焼きを期待していただけに残念ですが、各所で山火事が続く状況を考えての判断だと思います。

セリバオウレン & フキノトウ
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ナニワズ & ニワトコ
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ウグイスカグラ & キンキマメザクラ
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タムシバ
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クロモジ & ダンコウバイ
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神鍋山噴火口 & 山頂から蘇武連山
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ゲレンデのごみ拾い
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午後から但馬ドーム森林浴ウオーク地を観察しました。タジマタムラソウやミスミソウなど増殖に成功した株を移植したところ、ほとんどが根付いています。
シカやイノシシの害から守るため金網で保護しています。但馬ドームで樹木や山野草の森林ウオークを楽しむ人が増えてほしいものです。
但馬ドーム森林アクティビティマップ ← クリックしてご覧ください

シュンラン
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ミスミソウ
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神鍋山近くで咲いていた花です。↓

イチリンソウ & ヤマエンゴサク
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2025年3月26日 (水)

2025 神鍋山野草を愛でる会 活動開始

23日に但馬山友会例会、神鍋山野草を愛でる会も25日に活動を始めました。神鍋山は麓から見るとたっぷりに雪がみえますが、高原のあちらこちらに雪解けが進んでいます。少し遅れた春ですが、速足で近づいているのが感じられます。
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但馬ドームも雪解けが進む & フクジュソウ
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管理地のアオキにシカ食害
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シカの足跡 & フキノトウ
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総会では新しい役員を選び、神鍋高原周辺地を中心とした観察を行うこと。新たに5班に編成して、分担して例会を担当することが決まりました。

昼食後は但馬ドーム森林ウオーク地の野草の状態を確認しました。思ったより雪解けが進んでいました。
神鍋高原内の管理地は雪が積もっていて、雪解け後の整備が必要です。


2025年2月28日 (金)

2025 セツブンソウ

丹波市のセツブンソウが見ごろと聞いて出かけました。あちらも積雪があり、開花が少し遅れているようで、例年より遅い2日(日)に「セツブンソウ祭り」が予定されています。
青垣町セツブンソウの3群生地 →  丹波市観光協会(セツブンソウ) ← クリック 

セツブンソウはキンポウゲ科。真ん中にあるの2cmくらいが花、花びらに見える白い部分は萼(がく)で、環境省のレッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されている植物だそうです。
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話には聞いていましたが、初めてのセツブンソウ鑑賞です。花ともにお付き合いしていただきました。
3か所に繁殖地があるとされますが、遠阪が一番見ごろでした。春一番に雪の中でも咲くセツブンソウは人気の花です。それぞれの地域で大切に守られながら、他所の人にも早春の楽みをおすそ分けされます。





2024年11月12日 (火)

2024 神鍋山野草を愛でる会 納会

11月に入って木々の色づきも目立ってきました。
納会に先立って、会が管理する希少種保護地の整備を行いました。枯れ枝や枯れ葉・ツルなどを取り除く作業です。年2回の作業で、他では見られない野草が順調に育ち増えてきました。
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作業後、近場で秋の野草や残り花を観察しました。

半日陰を作り出す落葉樹 & 順調に増えるタジマタムラソウ
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シャクナゲの残り花とつぼみ
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サネカズラ(ビナンカズラ)の実
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トリカブトの残り花 & キチジョウソウ
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キッコウハグマの穂と閉鎖花
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ムカゴニンジン & オトコエシ
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リンドウ
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オヤマボクチ & アキノキリンソウ
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食事処かんなべの特製ランチ & 納会風景
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会が発足したのが2009年、以後15年間神鍋高原を中心とした山野草を観察してきました。
今年の例会活動は、14回のうち3回が大雨や台風のため中止となりました。

①メンバー(25人)が固定され、班分けによる例会分担も定着した
②グループlineの活用で意思の疎通と情報の共有が進んだ
③愛でる会公式ブログによる活動報告と情報発信を継続することができた
④「神鍋の自然の恵みを愛おしみ、自然環境を保護する」実践として、神鍋山周辺のクリーン活動、特定外来生物のオオキンケイギクの駆除を継続して実施した
⑤管理地の希少種が増え、但馬ドーム森林浴ウオーク地へ移植など連携が始った

一方、役員の固定化、会員の高齢化による課題も見えてきて、分担と交代を基本に会の運営を行なうことが確認されました。

①観察場所は神鍋高原を中心とする但馬北部の近場とする
②公式ブログの新規記事掲載を止める。活動の記録としてブログと記事は残す
③報告や発信はlineグループを活用し各自で行う

ブログを楽しみにしていただいた皆さんには、誠に申し訳なく思います。諸事情をご賢察ください。
例会報告だけ個人ブログ「伊佐屋三木のblog2」の右サイドバー「神鍋山野草を愛でる会」でリンクさせます。

 

 

    

 

2024年10月22日 (火)

2024 神鍋山野草10月例会(栃本~田の口林道)

前回は10月8日(火)例会は雨で中止になり、久しぶりの例会です。このコースは2020年の同時期(10月後半)に観察してから4年ぶりです。シカによる食害はあるものの、秋の花があちこちに顔をだしています。先に花を付けたものは、受粉によって実を結び、秋が深まると赤く色づいてきます。これは鳥たちへの合図で、鳥は動物達と違って、赤色を識別できる特技を持っているといいます。

一方美味しい実を成らし、動物たちに食べてもらうことで子孫をつなぐものもいます。
クリ・アケビなどの木の実や・ヤマイモのムカゴが目立ちました。「動物たち」にはもちろん人間様も入っているのです。

コバノガマズミ & コウヤボウキ
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アキノキリンソウ & ヤマハギ
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フユノハナワラビ & ミツバアケビ
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ヤクシソウ & イナカギク
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ナギナタコウジュ & ヒヨドリバナ
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キバナアキギリ & ゴンズイ
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センボンヤリ & アキチョウジ
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リンドウ & アケボノソウ
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ススキ & ツリフネソウ
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イブキトリカブト & アオツヅラフジ
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「塞の神 (サエノカミ)に捧げる大ゾウリと大ワラジ
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次回は11月12日(火)に午前は観察します。昼食をはさんで午後からの納会兼総会で、来年以降の会運営を話し合う予定です。









2024年10月 2日 (水)

旅する蝶アサギマダラ

フジバカマが咲く季節になりました。アサギマダラが好む花が加陽水辺公園に育てられています。山ではヒヨドリバナの蜜を吸っている様子が見かけられます。ここは国や市が自然再生事業で整備した湿地施設で、ラムサール条約にも登録されています。コウノトリのほかカモ類やシギなど渡り鳥が飛来し滞在するそうです。

もう一つの目玉がフジバカマが大好きなアサギマダラに出合えることです。
秋には南に向かって台湾まで長距離移動することで、「旅する蝶」「渡り蝶」ともいわれます。2012年でしたか、四国の剣山に登ったときこの蝶の名前と渡りのことを知りました。


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お昼ごろで日当たりがよい道沿いでなく、山肌に近いところに2頭(蝶はこう数えるらしい)見つかりました。少しカメラに付き合ってくれた後、長居は無用とばかりに、山の方向に飛んでいきました。



   

2024年9月25日 (水)

2024 神鍋山野草9月例会 (溶岩流・但馬ドーム)

彼岸を境に一気に夏の空気が入れ替わりました。もう気温35度を超す猛暑日はなくなり、30度の真夏日の予報はあるものの、徐々に秋が進むはずです。地震から立ち直りつつある矢先の集中豪雨で、被災された能登の方にはお見舞い申し上げます。

神鍋山野草を愛でる会の9月例会は、久しぶりに地元溶岩流を観察しました。中間点の栃本から右岸を観察しながら石井まで下り、今度は左岸を遡りました。去りゆく夏を惜しみながら、来る秋に期待する微妙な気持ちです。

神鍋溶岩流コースマップ 
 
→ 
ダウンロード - b3e2d26b86e8baa1c279e88d81a79231.pdf

アキノノゲシ & ボタンヅル
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ヤマノイモのムカゴ & 花と種
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マルバルコウソウ & クズの実
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ヤブマメ & オオブタクサ(花粉症の元)
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ヒレタゴボウ & キツネノマゴ
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ツリフネソウ & ヒヨドリバナ
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ツルニンジン & ツクバネ
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ヤブツバキの実 & ヤマジノホトトギス
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クサギ & オトコエシ
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ススキ & 茶の花
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溶岩流の滝と淵と流れ
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ギボウシ & ツルボ
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招かれざる客(ヤマビル)
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午前中の観察の中で、右岸道でヤマビル被害にあったようです。2日前からの雨が影響したのか、足下から忍び寄ってきたのでしょう。
6人ほどが被害に遭いました。塩水や塩が有効なので、この時期は持参することをお勧めします。
弁当は但馬ドームの芝生グラウンドの観覧席に座っていただきました。涼しい秋の風に心地よさを感じました。

但馬ドーム移植地の草取り整備
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しっかり根付いたタジマタムラソウ & ミスミソウ
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  但馬ドーム森林浴ウオーキングマップ(拡大してご覧ください)
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案内板 & 館長の案内で森林浴ウオーク体験

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森林浴ウオークコースは、薄暗い森から必要な伐採をおこない半日蔭の環境を作るなど多様な植物が育ちやすい環境を目指されています。
それぞれのスポットには、シナノキ、ヒノキ、ホオノキ、コナラ、オオモミジ、アカイタヤ、ミズメなどシンボルツリーの名がつけられています。

落葉の雑木林を抜ける道は、整備が続けられ、さらに安心して利用できるようになるでしょう。但馬ドームはインドアスポーツだけでなく、ドーム周辺の森や林を活用して神鍋固有種も育て守りながら、アウトドアアクティビティの一つとして家族で利用できることを目指されています。

 






2024年9月11日 (水)

2024 神鍋山野草9月例会(神鍋渓谷)

8月4週の例会が台風10号で中止になったことで、2か月ぶりの例会が10日に開催されました。
「白露」に入って朝晩は少しずつ涼しくなりましたが、まだまだ真夏日や猛暑日が続くようです。
そんな中でもわずかの涼を求めて、渓流や滝がある神鍋渓谷を観察場所に決めました。

春まず咲くマンサクの実 & ハグロソウ
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ミズタマソウ & ダンドボロギク
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ナツエビネ
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二つ滝 & サワオトギリ
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キッコウハグマ & イワタバコ(花後
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ミゾホウズキ & ミズタビラコ
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ホツツジ & ツルアジサイ
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キブシ & オニグルミ
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沢渡り & 二つ滝前集合写真
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ノリウツギ & クサアジサイ
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一つ滝 & アケボノシュスラン
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クズ & マツカゼソウ
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コケオトギリ & カタバミ
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今日の最高気温は36度で「熱中症アラート」が発令されました。観察路は木陰があったり、滝や渓流沿いのため少し涼しく感じられました。
久しぶりの例会とあって神鍋渓谷の観察の後、午後から有志で神鍋山麓の西面を観察しました。

次回は9月24日(火)、久しぶりに神鍋溶岩流の清滝から山宮を往復し、午後から但馬ドームに新たに設けられた林間の散策路を観察する予定です。
 

     

 

 

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