2度にわたる積雪で、コウノトリ山本巣塔の営巣行動が起きてています。
3月に入ってやっとつがいのコウノトリが巣塔に見られるようになりました。
昨年は2月10日に「2024 山本巣塔 営巣準備」を記事にしていて、約1か月近く遅れています。
3月3日(巣塔のオス、田んぼのメス)
3月8日
動物は気候が温暖になり、餌も豊富な春に出産し子育てを始めます。種として生き残り、子孫を残していくための知恵です。
カレンダーを持っているわけでなく、気温や周囲の様子から子育て開始サインがでるのでしょう。
山本巣塔でも、巣作り、交尾を経て、産卵→抱卵→孵化→給餌→巣立ちへの長い子育てが始まります。
7月6日頃に3羽のうち2羽が巣立ちし、1羽は巣塔に残ったままでした。
最後の1羽は伏せていたり、巣塔の上を動き回ったり飛ぶ練習をしていることもありました。
17日に確認すると巣は空っぽ、最後まで残った「J0787」がとうとう巣立ったのでしょうか?
2羽に遅れること10日、ここまで差がでるのはちょっと珍しいケースかな。
残る1羽(7月6日) & 田圃の中の山本巣塔
空き家になった山本巣塔(7月17日)
近くの府市場の田圃で幼鳥2羽が餌を採っていて、母鳥が一緒にいることもあります。これから「山本3兄弟」が一緒にいる光景が見られるでしょう。
いままでほとんどの田圃は水を絶つ「中干し」をして、根を伸ばし広げる段階でした、これから出穂→穂孕み時期となるので湛水状態が必要です。どちらにしても国府平野には餌が豊富な状態が続きます。
3羽のヒナが順調に成長していて、7月に入り巣立ちの時期となりました。
気づきませんでしたが、高所作業車を使ってヒナを収容し足環装着がなされたでしょう。
ヒナ番号はJ0786、J0787、J0788に決まったそうです。
巣塔に3羽(6月29日) & 伏せているのは1羽?(7月6日)
先に巣立ったのがJ0788とされていて、府市場の田圃で母鳥と一緒に餌をあさっています。
山本巣塔には1羽が伏せているのが確認出来ました。
自動撮影中の調査カメラ 山本巣塔には、コウノトリ市民レンジャーの観測場所に、定点カメラが2機設置してありました。
市民レンジャーさんの目撃情報を補完する意味で、定点カメラの設置が考えられたのでしょう。
久しぶりに山本巣塔に立ち寄ると、巣の上が白と黒で賑やかです。
2羽かもと思っていましたが、しっかり3羽が育っていました。
「5月10日頃に孵化」が確認されたので、およそ2ヶ月後の7月中旬には巣立つことでしょう。
辛抱強く観察しているとついにヒナが見えました。
写真で確認出来たのは2羽でした。「コウノトリ市民レンジャー」さんの報告と同じです。
母親におねだり & 代掻きが終わった周囲の水田
昨年は、カラスや別のコウノトリとの争いでメスが傷つき、ヒナ3羽をコウノトリ郷公園へ収容することになりました。
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今年は順調に育ってほしいものです。